セミナー、講演はこちらから

粉末シリカの安全性

シリカ

はじめに

シリカには、乾燥剤としてお菓子の中に入っている数㎜程度のシリカゲルから数十nmのフュームドシリカまでさまざまな大きさのものがあり、コロイダルシリカを加えると数nmとなります。

Photo1.包装用シリカゲル

Photo2. フュームドシリカとその電子顕微鏡写真1)

『粉末シリカ』と聞いてみなさんはどんなものを思い浮かべますか?

大体、粒子径が50µm以下のものを粉末シリカと呼ばれていて、天然のもの、人工的に合成されたものがあります。天然シリカは珪藻土を除き、殆んどのものが結晶性シリカを含んでいます。

これら粉末は、吸入により人体に取り込まれやすいことから、労働安全衛生法で厳しく取り扱い方法が定められています。

今回は、粉末シリカの安全性とその取扱い方法ついて解説をしていきます。

粉体とは

粉末シリカの安全性について解説をする前に、まずはどのようなものが粉体であるかをお話していきます。 みなさんも、生活の中でいろいろな粉や粒に接する機会があるかと思いますので、感覚的にわかっているかと思います。

 例えば、胡椒なんかは、胡椒の実は粒、胡椒をすりつぶした卓上の胡椒は粉体、では、あらびきの胡椒はどちらでしょうか?

Fig1. 粉体と粒体(胡椒を例に)

実は、粉体と粒体は、研究者によりいろんな分類がなされており明確な定義はありません。
われわれのような粉体を取り扱う技術者が必携の『粉体の科学』では次のように定義されています。

30μm~50μm以上を「粒体」,それ以下を「粉体」とする2)

『粉体の科学』では、粒子間の相互作用力である付着エネルギーと重力(分離力)の関係から「粉体」とに分類されています。「粉体」は「粒体」に比べ粒子径が小さく表面積が大きいため付着力も大きく、一方「粒体」は、「粉体」に比べ粒子径が大きいため、表面積は小さくなり、付着力も小さくなります。
また、両者が同じ重さの場合、両者の重力(分離力)は同じになるため、結果的に「粉体」の付着力は、「粒体」に比べ大きくなります。(Fig2)

この現象が顕著に現れるのが30µm~50µmであるため、この領域以下の粒子を「粉体」、以上のもの「粒体」と定義しています。

小麦粉のような粉体にダマができやすいのは、この付着力が大きく関係します。

Fig2. 『粉体の科学』における粉体の定義

労働安全衛生上の定義

ヒトの1日の呼吸量は約14,400 Lで重さに換算すると、20kg近い空気を体の中に入れていることとなります3)。空気にはかならず粒子状物質が含まれていてこれらを空気と一緒に取り込んでいることとなります。このため、労働安全衛生法では、これら粒子状物質を“粉じん”と定義して厳格な管理が求められています。

粉じん

粉じんとは、固体が粉砕、研磨、爆発などで空気中に分散した粉体や粒体です。このうち、肺などの呼吸器の影響から100μm以下を対象測定対象とされていて、呼吸器への到達の程度により粒子サイズの基準が次のように定められています。

1.吸引性粉じん(100µm以下)鼻孔または口を通過します。

2. 咽頭通過性粉じん(10μm以下)咽頭を通過し、肺に向かいます。

3. 吸入性粉じん(4μm以下)肺胞まで達します。

また、4μm以下の粒子は肺の深部(肺胞)にまで達しますが、10μm以上の粒子は気管より上部で捕捉され、消化器へ移動するものもあります。このように、粒子の大きさによって体内への到達部位が異なるため、粒子の大きさは病気との関わりに影響します。

Fig3. 粉じんの大きさと呼吸器への到達程度のイメージ3)

また、広義的には固体が蒸発し、その後凝縮したものであり金属の加熱溶解、溶接、溶断などで生じるヒュームや、液体が蒸発凝縮した場合や噴霧などで生じるミストも含まれます。

粉末シリカの安全性

粉末シリカの安全性は、結晶性シリカと非晶質シリカとでは大きく異なります。

結晶性シリカ

結晶とは、粒子が規則的に配列している固体が結晶で、結晶シリカは、二酸化ケイ素(SiO2)が規則的に配列した結晶構造を持つ物質であり、石英、クリストバライト、トリジマイトなどの結晶多形が存在します。更に焼成した珪藻土にも結晶性シリカが含む場合があります。

けい肺

けい肺は、結晶質シリカを含む粉じんの吸入が原因となって発症する肺疾患であり、職業性疾病の一つで、最古の職業病として知られるじん肺の一種です。

Photo3. けい肺のX線写真4)
白い部分が線維化の進行部位

けい肺は、根本的な治療法が未だになく、結核や肺がんなどの合併症のリスクも増加するため、非常に厄介な疾病です。

けい肺の発症メカニズム

けい肺の発症メカニズムのFig4に示します。

Fig4. けい肺の発症メカニズム5)

けい肺の発症メカニズムは3段階に分けられ、①結晶質シリカ粉じんの吸入と肺胞への沈着、②免疫細胞による炎症反応、③線維芽細胞による線維化が繰り返されることにより進行していきます。けい肺の病変が生じる肺胞には、吸入性粉じん(厳密に言うと4µm50%カットの分粒装置で捕集される粉じん:ISO 7708)のみが到達します。肺胞に沈着した粉じんは、通常、細胞性免疫を担うマクロファージが主体となったクリアランス機構(異物を排除する働き)によって体外へ排出されます。

しかし、粉じんが結晶質シリカの場合は、マクロファージの損傷により細胞死が誘発されるため、クリアランス機構が阻害されてしまいます。これにより、マクロファージからサイトカイン分泌が促進されてしまい、免疫細胞が活性化し、肺胞での炎症が引き起こされます。更に、これに連鎖して、線維芽細胞が分泌したコラーゲンの過剰蓄積が起こり、線維化が進行、最終的には、コラーゲンや結晶質シリカから成るけい肺結節が形成されます。このため、マクロファージの結晶質シリカに対する反応は、けい肺発症のメカニズムを知る上で、重要な手掛かりと考えられています。

Fig5. マクロファージの大きさ6)

マクロファージは大きい食べる細胞(大食細胞)という意味です。死んだ細胞は垢のように体外に出されてしまう場合と、マクロファージと呼ばれる食作用の盛んな細胞に取り込まれて消化される場合とがあり、マクロファージは、死んだ細胞を取り込み片付けるとともに、必要な情報を仲間に伝えるはたらきがあります。

このとき、結晶性シリカがあると、死んだ細胞をマクロファージが取り込むときにマクロファージにダメージを与えてしまいます。

Fig6. 結晶性シリカのマクロファージへの影響イメージ7)

けい肺は、最初のばく露から発症までの期間により、①急性けい肺(数週間~5年)、②急進けい肺(5~10年)、③慢性けい肺(10年以上)の3段階に区分され、このうち、③の慢性けい肺が一般的な症例です。

しかし、近年では、結晶質シリカを取り扱う我が国の事業場において、複数の労働者が2~6年と極めて短期間のうちにけい肺を発症する事例がありました(基安発0927第2号)。このことは、高濃度ばく露環境下にあったことが主な原因とされる一方、取り扱う結晶質シリカの物性面(純度、粒径、表面特性など)の特徴が影響した可能性も指摘されています。

結晶質シリカは、半導体産業における需要が高く、増産傾向にあることから、今後の被害拡大も懸念されます。

肺がん

2006年に米国安全衛生専門家会議(ACGIH)ACGIH は、結晶質シリカが直接の肺がんの発がん性物質であることを示す文献はほとんどなく、かつ、珪肺による肺の繊維化が肺がんの主たるリスクを構成することを示す根拠が十分にあるとしています。この評価から、珪肺を防止できるまでばく露を防止することで、肺がんの増加を防止できるとして、結晶質シリカの限度基準値(TLV)として、0.025mg/m3 が定められています。

GHS分類と労働安全衛生法上の取り扱い

GHSとは

GHS(Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)とは、化学品の危険有害性(ハザード)ごとに分類基準及びラベルや安全データシートの内容を調和させ、世界的に統一されたルールとして提供するものです。GHSは2003年7月に国際連合から勧告され、その後定期的な更新が行われています。日本を含め各国で、化学品の分類や表示についてGHSを導入して行っています。

健康有害性の分類と区分

GHSでは以下の10項目に分類されています。この分類項目にもとづきそれぞれリスク別に区分が定められていて、この区分に従ってリスクを評価します。

1.急性毒性

2.皮膚腐食性/皮膚刺激性(皮膚腐食性)

3.眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性(眼に対する重篤な損傷性)

4.呼吸器感作性又は皮膚感作性(呼吸器感作性)

5.生殖細胞変異原性

6.発がん性

7.生殖毒性

8.特定標的臓器毒性(単回暴露)

9.特定標的臓器毒性(反復暴露)

10.吸引性呼吸器有害性

このうち結晶性シリカでは、以下に示すにように、朱字で示したところに大きなリスクがあります。
このため、結晶性シリカの安全データシート(SDS)では次のように記載されています8)

生殖細胞変異原性  区分2

発がん性             区分1A

特定標的臓器毒性(反復暴露)        区分1 (呼吸器、免疫系、腎臓)

環境有害性については、上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当するということですが、「区分外」または「分類できない」というのは、現時点では有害性が確認されていないということで、決して有害性がないということではありませんこれは、すべてのSDSに言えることです。

以下に、生殖細胞変異原性、発がん性、特定標的臓器毒性(反復暴露)の詳細について示します。

生殖細胞変異原性

次世代に受け継がれる可能性のある突然変異を誘発する性質を表します。

区分1:  ヒト生殖細胞に経世代突然変異を誘発することが知られているかまたは経世代突然変異を誘発すると見なされている物質

区分1A:  ヒト生殖細胞に経世代突然変異を誘発することが知られている物質、ヒトの疫学的調査による陽性の証拠。

区分1B:    ヒト生殖細胞に経世代突然変異を誘発すると見なされるべき物質

区分2:     ヒト生殖細胞に経世代突然変異を誘発する可能性がある物質

結晶性シリカは区分2に分類され、ヒト生殖細胞に経世代突然変異を誘発する可能性がある物質に該当します。

発ガン性

 がんを誘発するか、又はその発生率を増加させる物質あるいは混合物の評価基準です。

区分1 :ヒトに対する発がん性が知られているあるいはおそらく発がん性がある

区分1A: ヒトに対する発がん性が知られている。主としてヒトでの証拠により物質をここに分類する。

区分1B: ヒトに対しておそらく発がん性がある。主として動物での証拠により物質をここに分類する。

区分2 : ヒトに対する発がん性が疑われる

結晶性シリカの発がん性は2番目にリスクが高い区分1Aに分類され、 ヒトに対する発がん性が知られている。主としてヒトでの証拠により物質をここに分類するに該当します。

更に、国際がん研究機関 International Agency for Research on Cancer(IARC)の分類では、グループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類されています

特定標的臓器毒性(反復暴露)

反復暴露によって生じる臓器における特異的な非致死性の有害な性質です。この反復暴露は、可逆的若しくは不可逆的、又は急性若しくは遅発性の機能を損なう可能性があるすべての重大な健康への影響が含まれます。

区分1: ヒトに重大な毒性を示した物質、または実験動物での試験の証拠に基づいて反復ばく露によってヒトに重大な毒性を示す可能性があると考えられる物質。

区分2: 動物実験の証拠に基づき反復ばく露によってヒトの健康に有害である可能性があると考えられる物質実験動物での適切な試験において、一般的に中等度のばく露濃度で、ヒトの健康に関連のある重大な毒性影響を生じたという所見に基づく。

結晶性シリカは、呼吸器、免疫系、腎臓に対して最もリスクが高い区分1に分類され、ヒトに重大な毒性を示した物質、または実験動物での試験の証拠に基づいて反復ばく露によってヒトに重大な毒性を示す可能性があると考えられる物質に該当します。

労働安全衛生法での取り決め

労働安全衛生法で結晶性シリカは、管理濃度と許容濃度が定められています。

管理濃度

管理濃度とは、作業環境管理を進める上で、有害物質に関する作業環境の状態を評価するために、作業環境測定基準に従って実施した作業環境測定の結果から作業環境管理の良否を判断する際の管理区分を決定するための指標です。

区分Ⅰ:作業環境管理が適切

区分Ⅱ:作業環境管理に改善の余地

区分Ⅲ:作業環境管理が適切でない

結晶性シリカの管理濃度Eは次の公式から求められます。

E = 3.0 / (1.19Q + 1)
E: 管理濃度 (mg/m3)
Q: 当該粉じんの遊離けい酸含有率 (%)

遊離ケイ酸含有率は、X線回折法を用いて算出します。

算出法は以下のリンク先に詳しく書かれています

粉じん中の遊離けい酸含有率測定解説|株式会社ユニケミー|ユニラボ
粉じんは有害な化学物質を含む場合がある。そして吸入した粉じんの大きさ(粒径)が気管の繊毛などにより体外に排出される程度であればよいが、微細であれば肺の奥まで到達する。そうした場合健康障害を引き起こす。労働安全衛生法及び粉じん障害防止規則は、...

遊離ケイ酸含有率Qが0%と100%の場合管理濃度は以下のようになります。

Q=0%の場合  E=3.0÷(1.19×0+1)=3.0mg/m3

Q=100%の場合 E=3.0÷(1.19×100+1)=0.025mg/m3

つまり、遊離ケイ酸0%の場合、1m3あたり3.0mg(0.003g)までが許容範囲です。一方、100%の場合は、0.025mg(0.000025g)となり、大変厳しい管理濃度が要求されます。

許容濃度

許容濃度とは、労働者が1日8時間、1 週間40時間程度、肉体的に激しくない労働強度で有害物質に暴露される場合に、当該有害物質の平均暴露濃度がこの数値以下であれば、ほとんどすべての労働者に健康上の悪い影響が見られないと判断される濃度です。

日本産業衛生学会(2015年度版)では、吸入性結晶質シリカとして、0.03mg/m3と定められています。

また、American Conference of Governmental Industrial Hygienists(ACGIH)では以下のように作業環境許容濃度をTLV (Threshold Limit Value )の値を更に厳しく設定しています。

TLV-TWA: 0.025 mg/m3 (呼吸性画分としての結晶性シリカ、α-水晶及びクリストバライト)

TLV-TWA (Time-Weighted Average)とは、1日 8時間、1 週40時間の時間荷重平均濃度です。更に場合によっては、TLV-STEL (Short-Term Exposure Limit)がTLV-TWA 内にあっても、1日の作業のどの時間においても、超えてはならない15 分間TWA として補足して定義される場合もあります。

Table1に労働安全衛生における許容濃度、抑制濃度、管理濃度を示します。

結晶性シリカには、前述しましたように許容濃度、管理濃度がそれぞれ定められています。また、許容濃度定められていませんが、抑制濃度と許容濃度は法的規制が定められています。

Table1. 管理濃度、許容濃度の関係

非晶質シリカ

粒子が規則的に配列していない固体は「非晶質」と呼ばれています。代表的なものでは、ガラスやゴムが挙げられます。ガラスの分子構造は、ケイ素原子(赤丸)と酸素原子(水色丸)からなり、構造がばらばらで規則性がないのが特徴です。非晶質は、別名アモルファス(Amorphous)とも呼ばれています。

非晶質シリカは、製法別に珪藻土、シリカゲルのようなゾルゲル法シリカ、沈降性シリカ、フュームドシリカ、多孔質ガラスに分類できます。

珪藻土は天然由来の非晶質シリカで、珪藻土は、珪藻(ケイソウ)と呼ばれる藻が化石化したものです。工業的にシリカゲルや沈降性シリカは、天然で結晶性シリカである珪砂を原料にケイ酸ソーダを経て作られ、これら製法を湿式法といいます。また、フュームドシリカは、珪砂等の結晶性シリカをから作られた四塩化ケイ素を原料に作られ、この方法は乾式法と呼ばれています。多孔質ガラスは、珪砂にホウ砂、ソーダ灰を溶融することで作られ分相法といいます。
また、焼成した珪藻土には、結晶性シリカが含まれている場合があります。

Fig6. 非晶質シリカの製法別分類

粉末非晶質シリカの安全性

GHS分類と労働安全衛生法上の取り扱い

健康、環境に関するに対する有害性は、以下のようになります。

健康に対する有害性9)

眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性           区分2B

特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性)

環境に対する有害性

水生環境有害性 (急性)        分類実施中

水生環境有害性 (長期間)           分類実施中

以下に、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性、特定標的臓器毒性 (単回ばく露)の詳細について示します。

眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性

眼に対する重篤な損傷性とは、試験物質により、眼の組織損傷又は重篤な視力低下を生じさせる性質です。重篤な状態とは、適用後21日以内に完全には治癒しない状態です。

眼刺激性とは、試験物質の適用後、21日以内に完全に治癒する性質となります。

区分は、以下のように分類されます。

区分1 眼に対する重篤な損傷性/眼に対する不可逆的作用

区分2 眼刺激性/眼に対する可逆的影響

区分2は更に2つの細区分に分類されます。

2A 眼に対する刺激性作用

2B 軽度の眼刺激

非晶質シリカは、区分2Bに分類されます。

特定標的臓器毒性 (単回暴露)

単回暴露によって生じる臓器における特異的な非致死性の有害な性質で、以下のように区分1~3に分類されます。

区分1 ヒトに重大な毒性を示した物質、または実験動物での試験の証拠に基づいて単回ばく露によってヒトに重大な毒性を示す可能性があると考えられる物質

区分2 実験動物を用いた試験の証拠に基づき単回ばく露によってヒトの健康に有害である可能性があると考えられる物質

区分3 一時的な特定臓器への影響

非晶質シリカは、区分3で、単回暴露により気道刺激性があると分類されています。

発がん性

国際がん研究機関 International Agency for Research on Cancer(IARC)の分類では、グループ3(発がん性が分類できない)に分類されています。このため、GHS区分はありません。

管理濃度と許容濃度

管理濃度

非晶質シリカに管理濃度は設定されていません。

許容濃度

 国内では、総粉じん、吸入性粉じんの2つが取り決められています。

総粉じん 8mg/m3

吸入性粉じん 2mg/m3

また、American Conference of Governmental Industrial Hygienists(ACGIH)では以下のように作業環境許容濃度をTLV (Threshold Limit Value )の値は、設定しています。

TWA (Time-Weighted Average)とは、1日 8時間、1 週40時間の時間荷重平均濃度です。

TLV-TWA 10mg/m3

また、結晶性シリカと同様に許容濃度は法的規制が定められていません。

結晶性シリカと非晶質シリカの安全衛生上の分類

実は、結晶性(結晶質)と非晶質シリカの安全衛生上の区分は最近までされていませんでしたが、平成29年(2017年)8月3日の労働安全衛生施行改正令 (政令218号)で明確に区分されることになり、これに伴い、関連する労働安全施行規則も改正されることとなりました。

しかも、このシリカに関する改正は、公布日の8月3日が施行日と、異例の早さで実施されているため、当時、社会的の影響が非常に大きかったものと考えられます。

労働安全衛生施行令

改正前の労働安全衛生法施行令(以下令)(第十八条、第十八条の二)では、シリカ”は、結晶性(結晶質)と非晶質シリカの区分がないまま、“名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物”に指定されていました。

ここに指定されていたおかげで、前述したように結晶性シリカに比べてより安全性が高い非晶質シリカまでも危険物や有害物に該当することは、非晶質シリカを取り扱っている者からは疑問の声が上がっていて、私もその一人でした。

改正後、シリカのうち非晶質のものを対象物質から除外するため、令別表第9第 312 号の「シリカ」を削除し、第 165 号の2に「結晶質シリカ」が追加されています。

労働安全施行規則

また、この改正にともない、労働安全衛生施行規則は、Table2に示すように、シリカから結晶性シリカに改正されています。

Table2. 名称等を表示すべき危険物及び有害物関連の改正点

各条の詳細は以下の通りです。

第三十条 令第十八条第二号の厚生労働省令で定める物は、別表第二の上欄に掲げる物を含有する製剤その他の物(同欄に掲げる物の含有量が同表の中欄に定める値である物並びに四アルキル鉛を含有する製剤その他の物(加鉛ガソリンに限る。)及びニトログリセリンを含有する製剤その他の物(九十八パーセント以上の不揮発性で水に溶けない鈍感剤で鈍性化した物であって、ニトログリセリンの含有量が一パーセント未満のものに限る。)を除く。)とする。ただし、運搬中及び貯蔵中において固体以外の状態にならず、かつ、粉状にならない物(次の各号のいずれかに該当するものを除く。)を除く。

一 危険物(令別表第一に掲げる危険物をいう。以下同じ。)

二 危険物以外の可燃性の物等爆発又は火災の原因となるおそれのある物

三 酸化カルシウム、水酸化ナトリウム等を含有する製剤その他の物であって皮膚に対して腐食の危険を生ずるもの

第三十四条の二 令第十八条の二第二号の厚生労働省令で定める物は、別表第二の上欄に掲げる物を含有する製剤その他の物(同欄に掲げる物の含有量が同表の下欄に定める値である物及びニトログリセリンを含有する製剤その他の物(九十八パーセント以上の不揮発性で水に溶けない鈍感剤で鈍性化した物であって、ニトログリセリンの含有量が〇・一パーセント未満のものに限る。)を除く。)とする。

双方の条文は非常に複雑ですが、これは、『名称等を表示すべき危険物及び有害物』で、危険物や有害物も含まれているからです。危険物の内、ニトログリセリンは爆発性が非常に高く、四アルキル塩は毒性が非常に強く、酸化カルシウム、水酸化ナトリウム等皮膚に対し腐食性が高く、このように取り扱い上リスクが高いものは、別の法律でも取り扱いが厳しく定められているため、これらは除外されています。 要は、第30 条での名称等を表示すべき危険物及び有害物とは、別表に掲げるものを含有する製剤で粉状のもの、第34条全体が通知に関する取り決めのため、第34条の2では、通知すべきものになります。また、含有率はともに据切値であるため、0.1wt%以上のものが該当するということになります。

改正に至った理由

労働安全衛生施行改正令 (政令218号)ではACGIHによる評価によるものと記載されていますが、IRACや日本衛生学会による発がん性評価も関係しています。

ACGIHによる評価

労働安全衛生法施行令に追加対象物質を追加する場合、追加対象物質は、日本産業衛生学会又は米国産業衛生専門家会議(ACGIH)において許容濃度等が勧告された物質から選定を行っています。ACGIH において非晶質シリカの許容濃度等が取り下げられていることから、シリカのうち非晶質のものを対象物質から除外するため、令別表第9第 312 号の「シリカ」を削除し、第 165 号の2に「結晶質シリカ」を追加しています。10)

IARCによる評価

WHOの付属機関である国際がん研究機関IARC(International Agency for Research on Cancer)では、結晶質シリカの発がん分類をグループ2A(おそらく発がん性がある)としていたが、1997年出版の monograph においてグループ1(発がん物質)へ評価を改訂しています。これは、発がん性評価において「石英またはクリストバライトとして結晶質シリカが職業暴露により吸入された場合、ヒトに対して発がん性があるグループ1に評価されたことが理由です。また、このとき非晶質シリカはグループ3(発がん性が分類できない))と結論付けられています。

日本衛生学会

産衛誌 43巻、2001(2001.4.6)資料 許容濃度等の勧告(2001)Ⅲ。発がん物質 において。第1群(人間に対して発がん性のある物質)に結晶性シリカがリストアップされていますが、非晶質シリカの記載はありません。ちなみに、日本衛生学会の発がん物質のグループ分けは、2群B(おそらく発がん性があると考えられる物質で証拠が比較的十分でない物質)までで、IARCのようなグループ3に該当する区分はありません。

このように、1990年後半から2000年前半にかけて、結晶性シリカと非晶質シリカの安全衛生上の区分が確立され、2017年の法律改正に至っています。

また、労働安全衛生施行改正令 (政令218号)では、非晶質シリカの対象物質からの除外について結晶質シリカ単体又は結晶質シリカを含有する製剤その他の物について、結晶質と非晶質を峻別せず、引き続き「シリカ」として名称の表示・通知することとして差し支えないこと。ただし、有害性に関わる情報を的確に伝達するという観点から、「結晶質シリカ」と明示することが望ましいことと記載されていて、これをきっかけに、結晶性シリカと非晶質シリカの区分が進みました。

ナノマテリアルとその安全性

シリカの内、フュームドシリカ、コロイダルシリカはナノサイズの粒子のため、ナノマテリアルとして安全性について評価および検討が進んでいます。

ナノマテリアル

ナノマテリアル」の定義は、国際機関(OECD、ISO)等において、「元素等を原材料として製造され固体状の材料であって、大きさを示す三次元のうち少なくとも一つの次元が1nmから100nmであるナノ物質及びナノ物質により構成されるナノ構造体(ナノ物質の凝集した物体を含む。)であること」とされています。(Fig7)

Fig7. ナノマテリアル定義のイメージ

但し、カーボンナノチューブについては、繊維径が100nmを超えるカーボンナノファイバーも存在するが、今回は対象に含めることとしています。

これらナノマテリアルは、非常小さい粒子のため、呼吸器や皮膚から取り込まれてしまうため、ミクロンサイズでは起こらなかった人体への悪影響が懸念されています。実際、100 nm以下のサイズの非晶質ナノシリカは,従来までのサブミクロンサイズ以上のものと異なり、①経皮・経鼻・経口吸収され、全身循環血中にまで移行・組織分布すること11)、また妊娠マウスに投与することで,胎盤に移行した後,たい胎ばん盤関門を突破して胎仔の脳や肝臓にまで移行すること11)、などが見いだされています。さらに、非晶質ナノシリカが①血液凝固異常を誘発して血管内凝固を起し得ること11)、②胎盤傷害を誘発し,胎仔におよぼす影響(胎仔発育障害や流早産)や11)、発達神経毒性(情動認知異常)を引き起こし得ることなどを明らかになっています。

国の取り組み

上述したように、ナノマテリアルが人の健康や環境に、ナノマテリアル特有の影響を及ぼす可能性を示唆する研究結果が報告されるようになってきて、ナノマテリアルの安全性に対する懸念が拡大しています。しかし、現状では安全性やばく露実態に関する科学的知見や、生産量の統計等が不足している状況です。しかし、有害性が不明であるからといって対策を何も講じないと、健康被害の生じる懸念もあることから、厚生労働省と経済産業省では、事業者の自主管理による安全対策を求めるとともに、国民の不安を払拭するために、安全性に関する科学的知見、自主管理による安全対策の実施状況等について積極的に情報収集及び発信を行うことを行われています。

ナノマテリアル情報提供シート

 経済産業省では、現時点での科学的知見を基にナノマテリアルに関する留意点を整理し、労働現場でのばく露防止対策にとどまらず、事業者による自主的な安全性調査やサプライチェーンにおける情報共有等を含めた広範な安全対策について検討することを目的とするために、平成21年よりナノマテリアル製造事業者等における安全対策のあり方研究会を設けており、以下の6種の物質が評価対象物質として指定されていて、シリカも含まれています12)

1.カーボンナノチューブ

2.カーボンブラック

3.二酸化チタン

4.フラーレン

5.酸化亜鉛

6.シリカ

これら6種類のものを製造する会社には、ナノマテリアル情報提供シートを経済産業省に提出して、経済産業省は、状況を把握するとともに、一般にもWEB上で公開し、情報の共有化を図っています。

現在、シリカについては、コロイダルシリカ1件、フュームドシリカ2件が公開されています。

ナノマテリアルとしてのシリカは一次粒子であるナノ粒子若しくはその凝集体となるため、非結晶のシリカであるコロイダルシリカ、フュームドシリカが対象となります。

Photo4. コロイダルシリカの電子顕微用写真13)

フュームドシリカについてはphoto2を参照ください。

暴露防止対策

基本的な考え方

基本的に有害物質による暴露対策は、Fig8のようなプロセスで行われ、基本的にはまずは有害物質を使用しない→工学的対策→最終手段として保護具を使用します。ちなみにこの対策は、ナノサイズ、ミクロンサイズ、結晶性、非晶質問わず粉末シリカ共通です。

Fig8. 有害物質の暴露対策における基本フロー

暴露防止および保護措置

使用している原料が有害ならば、それを使用しなければいいのがベストな選択にはなりますが、実際は難しく、化学産業は特にその傾向が強いものといえます。

以下に、粉末シリカ粉じんの工学的対策と保護具のキーポイントについて示します。

工学的対策

まずは、①装置から粉じんが漏れないように装置の密閉化、②粉末シリカを湿潤させ粉じんの発生を抑える、③局所排気装置の設置、これら3つを組み合わせせることで効果的な対策ができると考えられます。

局所排気装置には、片方から粉じんを吸い込む『吸い込み型』、一方から風を送り片方で粉じんを吸い込む『プッシュプル型』に大別され、『吸い込み型』は、吸い込みフードから離れると有害物質(粉じん)を捉えきれませんが、導入コストや維持コストが『プッシュプル型』に比べ安価です。一方、『プッシュプル型』は、広い範囲で換気できる反面、導入コストや維持コストが、『吸い込み型』に比べ高価という、それぞれに特徴があります。

また、粉じんを捕集する際に、フィルターの孔径が対象粒子の大きさに比べて大き過ぎると折角捕集した子が抜けてしまいます。また、孔径が小さすぎると目詰まりの原因となりますので、適切な孔径のフィルターを選定する必要があります。更に、高温で使用する場合、フィルターが焼損することもあるため選定には注意が必要です。

Fig9. 吸い込み型とプッシュプル型のイメージ14)

保護具

粉末シリカには、ばく露防止及び保護措置として保護具を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避けることが義務付けられて、中でも、眼と吸入の回避が重要です。

眼の保護具

粉末シリカは目に入ると角膜を損傷する恐れがあるため、このため取り扱いには保護区が必要です。

目の保護具には、保護めがね、ゴーグルの2種があり、保護メガネは、取り扱いは容易ですが、密閉されていないため、全面からの粉じんには有効ですが、側面からの粉じんにはあまり効果はありません。一方ゴーグル型は、密閉型のため全方位からの粉じんに有効ですが、保護メガネにくらべて着脱が面倒、内部曇りやすいという特徴があります。

Photo5. 保護めがねとゴーグル15)

あくまでも筆者の主観ですが、粉末シリカが目に入ってしまった場合には、擦らずに洗眼で除去しますが、このとき、粒子径が100µm程度でかつ球状のものは流しにくかったという感じでした。

工学的に考えると、目の表面にある涙との球状シリカとの界面張力が大きいためと考えられます。2枚にスライドガラスに水を挟むと水とガラスの界面張力より、なかなか引き離すことができない現象が目の中で起こっていたと考えられます。

Fig9. 球状シリカの眼球への付着と、ガラス板の界面張力のイメージ

呼吸用保護具(防じんマスク)

防じんマスクは安全性と国際整合性を求めた国家検定規格の認定を受けたマスクをその作業内容におい12種類に分類されています。防塵マスクには、使い捨て式と取替式の2種類に大きく分かれていて、粒子捕集効率により3段階に分類し、最も捕集効率の高いものを区分3、低いものを区分1としています。更に、個体用、液体用と分かれていて、個体用の粒子捕集効率試験は、塩化ナトリウムで行い、液体用はフタル酸ジオクチル(DOP)で行います。

Table3. 防塵マスクの分類と識別記号

識別記号はアルファベットと数字の組み合わせで表され、1桁目は形式を表し、使い捨て式Disposalの頭文字を取ってD、取り換え式はReplacementの頭文字を取ってRと表します。

2桁目は用途別を表していて、個体用はSolidの頭文字を取ってS、液体用はLiquidの頭文字を取ってLと表します。3桁目は粒子捕集効率を示しており3段階に分けられています。区分3が最も捕集効率が高く99.9%、区分2では95.0%、区分1では80%以上となります。

Photo6に使い捨て式と取り換え式防塵マスクを示します。

Photo6. 使い捨て式16)と取り換え式防塵マスク17)

使い捨てマスクには、国検定済みであることの旨として、検定年度、形式番号、分類がマスク毎に明記されています。ちなみに、写真のマスクは、DS1と記されており、使い捨て、個体用、捕集効率が1ということになります。

また、取り換え式については、使いマスクと同様の項目がフィルターに記載されていますので、この情報にもとづき、本体に適合したものを使用してください。

使用上の注意

 防塵マスクは、正しい使用方法ではじめてその効果が発揮されます。特に、使い捨て型は、取り換え式に比べて手軽に使用できる反面、正しく使用しないと効果が発揮できませんので、以下の項目18)を参考に取り扱い説明書に従って正しく使用してください。

・使い捨て防塵マスクは、その名の通り使い捨てです。

・防塵マスクを洗って再利用しないでください。

・使用限度時間が各商品で定められてます。

・その使用限度時間を目安に交換してください。

・使用限度時間を達したマスクは使用しないでください。

ただし使用限度時間内で、製品の収縮もしくは著しい型崩れ、目詰まりによって作業に支障をきたすような息苦しさが認められた場合にも新しい防塵マスクと交換してください。

通常のシリカ粉末はミクロン粒子なのでRS1、DS1で問題ありませんが、ナノ粒子が含まれている場合は、区分2以上のものを使用する場合もありますが、使用条件もあるため、実際使用される場合は、メーカー等に確認の上使用してください。

また、粒子捕集効率が高いほど、呼吸時の空気抵抗が大きくなり息苦しくなりますので、作業状況に応じた選定も重要となります。

近年新型コロナウイルス対策で注目されているN95マスクは、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)の規格であり、NはNot resistant to oil(耐油性がない)、95は試験粒子を95%以上捕集できるの略で、DS2相当の性能があるといわれています3)。しかし、粉体用途に使用する場合はDS2を、衛生用に使用する場合はN95ときちんと用途を守ることを推奨します。

まとめ

今回、粉末シリカの安全性について解説をしてきました。

過去の記事で延べさせていただいたように、結晶性シリカと非晶質シリカは似て非なるものであるにもかかわらず、長年、労働安全衛上シリカは、結晶性シリカ、非晶質シリカの区分がなく十把一絡げで取り扱われてきました。筆者も非晶質シリカの一種であるシリカゲルを長年取り扱ってきて、このことは長年疑問に思っていました。

私は、幸運にも平成29年4月に化学部門の技術士となることができ、そのとき、技術士としての立場からパブリックコメントで結晶性シリカと非晶質の特性と安全性について述べさせていただき、思いが通じたかどうかは定かではありませんが、微力ながら法律の改正に貢献できたことを自負しています。

更にこの一件は、労働安全コンサルタントを目指すきっかけにもなりました。

結晶性シリカも非晶質シリカも大小はありますが、人体に影響を及ぼすことが確認されています。
また、ナノ粒子のシリカについては、マウスによる実験で影響があることが明らかになっており、人体への影響が懸念されています。

これらの影響を避けるためには、排気装置等の工学的検討、保護具による自衛が重要になります。

シリカを含め化学物質は大変便利なもので、わたしたちのくらし不可欠なものですが、しかし使い方を誤ると人体や環境に重大な影響を及ぼします。今後も技術士と労働安全の専門知識をフルに活用して、『正しく化学物質を怖がると』いうコンセプトで社会に貢献できたら幸甚です。

参考文献

1) 藤野 秀幸 J. Jpn. Soc. Colour Mater., 88〔8〕,PP. 279–281(2015)
2)神保元二 粉体の科学―最先端技術を支える「粉」と「粒」 (ブルーバックス (B‐613))講談社1985
3)講演資料 山田 丸 作業環境中の粉じん測定とばく露対策https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2017/pdf_109/siryou_5.pdf
4)MSDマニュアルプロフェッショナル版 珪肺症https://www.msdmanuals.com/-/media/manual/professional/images/s/i/l/silicosis_simple_high_es.jpg?mw=350&thn=0&sc_lang=es
5)結晶質シリカの物性と毒性の関係について —けい肺の発症予防に向けた取り組みーhttps://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2022/159-column-1.html
6) 東邦大学メディアネットセンター https://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/macrophage/introduction/int-01.html
7)6)の図を参考に筆者作成
8)職場のあんぜんサイト https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/14808-60-7.html
9) 職場のあんぜんサイト https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/112926-00-8.html
10) 2017年1月12日 第4回化学物質のリスク評価に係る企画検討会 議事録https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000153338.html
11) 東阪ら ナノ粒子の安全科学研究 ぶんせき 10  PP. 10–11(2016)
12) ナノマテリアル製造事業者等における安全対策のあり方研究会 報告書 平成21年3月 pp.3-9 https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/nanohoukokusho.pdf
13) WR. Grace, Brochure of LUDOX ® Colloidal Silica
14) 泉州機構HP http://www.senki.info/publics/index/68/
15) ミドリ安全.com https://ec.midori-anzen.com/shop/c/cDA/
16) アスクル HP https://qr.paps.jp/ydKVt
17) ミドリ安全HP https://ec.midori-anzen.com/shop/g/g4025004800/
18) AXEL HP https://qr.paps.jp/7gmh7

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました