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シリカ

中空シリカ

中空シリカは昭和40年代後半には、発泡法を用いた大量生産技術が確立されていて、コンクリートや建材用途をはじめ、接着剤、塗料等のさまざまな用途に使用されてきました。その後、平成に入りLCDや半導体基板の台頭でより高純度化、微小化や粒度分布の制御に対応するため、テンプレート法が開発されました。さらに最近では、膜厚の調製により誘電率が調整できることから、次世代通信5Gには不可欠な材料となっています。このように中空シリカは、電子材料とともに発展をしてきたといっても過言ではありません。
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シラスとシリカ

シラスは、九州南部に分布する鉱物資源でみなさんも中学の地理でシラス台地として習ったことがあるかと思います。シラスは素材として、工業材料としての利用に分けられ、シラスコンクリ―トやタイル等の建設材料に、シラスマイクロバルーンやシラス多孔質ガラスは、ファインケミカルにとさまざまな分野で利用されています。更に、将来的には、省エネルギー電化製品や自動車への実装、環境保全型農業、環境汚染防止材料への利用が期待され、検討が進められています。
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シルセスキオキサン

シルセスキオキサンは、シリコーンのなかまでT単位の構造を有していて主鎖骨格がSi-O結合からなるシロキサン系の化合物で、[(RSiO1.5)n]の組成式で表されます。単位組成式中に1.5個(1.5 = sesqui)の酸素を有するシロキサンという意味で[Sil-sesqui-oxane]と称されます。 シリコーンと同じくシロキサンと有機基を持ち合わせているため、耐熱性や硬さなどの無機的な性質と柔軟性や可溶性などの有機的な性質を併せ持っています。
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多孔質ガラス

多孔質ガラスは1940年頃に米国の特殊ガラスメーカーであるコーニング社により開発され、多孔質ガラスを高温で処理し、無孔化したものは96%の高ケイ酸質で「バイコールガラス」の商標で知られています。当初、多孔質ガラスは「バイコールガラス」の中間製品でしたが、均一な径の貫通細孔を持ち、最大で数百m2/gの比表面積を持つことから、多孔体としての応用研究されるようになったのがはじまりとなります。
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シリコーン(Silicone)

シリコーンとは、ケイ素と酸素からなるシロキサン結合を主骨格とし、そのケイ素にメチル基などのアルキル基を主体とする有機基が結合したポリマーの総称で、無機質のシロキサン結合と有機基との結び付きにより、無機と有機の特性をあわせ持った高機能ポリマー化合物で、形状は、シリコーンの基本単位の組み合わせによるオイル、レジン、ゴムの他、エマルション、レジン(樹脂)と多様です。日本では、1953年に商業生産が始まり、電気、電子、自動車、建築、化学、化粧品、繊維、食品など様々な分野で多種多様なシリコーン製品が使用されています。シリコーンは、シリコーン本来がもっている特性と各形状で持つ特性を有しているため、さまざまな分野に使用されていてわれわれの生活には欠かす事ができない素材の一つです。
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メソポーラスシリカ

メソポーラスシリカとは、細孔径がメソ(2~50nm)の規則的細孔を有したシリカです。規則的細孔を有しているため、比表面積が大きく、低湿度領域での吸着も大きくなるとともに、ヒステリシスが殆んど無いのが大きな特徴です。メソポーラスシリカは、界面活性剤の鎖長と形成されるミセルの構造を制御することで様々な形状のものの合成が可能なため、廃水処理、屋内空気浄化、触媒、生体触媒(bio-catalyst)、薬物送達、二酸化炭素回収、生化学分析用試料の調製、パーベーパレーション(浸透気化)膜の改良などに用いられ、人工光合成の触媒担体等未来材料としても期待されています。
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シリカゲル

シリカゲルは、20世紀初頭に潜水艦内部の乾燥を目的としてアメリカで量産化されており、昔から使用されている工業材料の一つです。シリカゲルは、工業的にはケイ酸ソーダに硫酸を加えて作られ、中和反応により製造されます。 ケイ酸ソーダ中のシリカは硫酸との中和反応により一次粒子が形成され、この一次粒子同士がくっつき三次元構造が形成されることでシリカゲルが作られます。この一次粒子から三次元構造が形成される工程をゲル化と呼びます。 このため、シリカゲルのことをゾル・ゲルシリカ、ゲル法シリカとも呼ばれます。
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沈降性シリカ

沈降性シリカは、別名沈降シリカともいわれていて、珪酸ソーダを攪拌しながら硫酸を滴下して中和することで作られます。このとき得られるシリカの沈殿物が製品となることからこのように呼ばれています。また、タイヤのゴムの補強材としてよく用いられていることから、タイヤに添加する炭素粉(カーボン)に対してホワイトカーボンとも呼ばれています。沈降性シリカは、非晶質シリカのなかまです。シリカゲルと同じように製造に水を用いる方(湿式法)で製造されるため、湿式シリカの一種でもあります。
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コロイダルシリカ

コロイダルシリカとは、コロイド粒子状のシリカです。コロイダルシリカは、単分散のままに使用する方法と、凝集により緻密化させて使用する方法があり、前者は研磨剤や化粧品のファンデーション、後者は建築材料、プラスチックのフィラー、鋳型の接着と幅広い用途があります。このため、世界的には1.4兆円以上の市場価値があり、今後の拡大も見込まれています。
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フュームドシリカ

フュームドシリカ(Fumed Silica、微粒子シリカ)は、1942年にカーボンブラックの代替品としてドイツDegussa社(現・Evonik Industries社)の化学技術者H. Kloepferによって開発され、煙のような外観からフュームドシリカと呼ばれています。また、合成法から乾式シリカや火炎加水分解法シリカとも呼ばれ、外観は白色粉末です(Photo1)。 フュームドシリカは、液体の増粘・チキソトロピー性付与、粉体の流動性改善、エラストマーの補強などの機能を持ち、塗料、印刷インキ、接着剤、プリンタートナー、ゴムなど幅広い分野で利用されていいます。今回は、フュームドシリカのその特徴的な構造、製法、用途について解説しています。
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